社会の知識があると余計興味がわく読書 [2009年6月11日]
みなさん『十五少年漂流記』って読んだことありますか?
別名「二年間の夏休み」。
最近は少なくなりましたが、わりと夏の課題図書になりがちな本です。
ニュージーランドの寄宿学校の生徒14人と黒人の水夫見習いの少年計15人が船で海に流され、漂着した島で2年間生活する。
そんなお話です。
このお話を見ていると、いくつか「?」と思うことがあるんですね。
社会科の話と絡めていくつかご紹介します。
「8月に冬になる」
7月になったら本格的に寒くなるからそれまでに冬支度をしなくては・・というシーンがあります。
小学生の時、ここを読んだときには、
さっぱりわけがわかりませんでした。
今ならわかります。
ニュージーランドから出航した・・つまり、南半球なんですね。
「妙に仲のわるいフランス人とイギリス人」
物語なのでかなりわざとやっているんだと思いますが・・・。
国籍を背景にしたネタで、物語はところどころずいぶんもめます。
これは19世紀の世界状況を反映しているといっていいでしょう。
この類のトラブルは物語の全編を通してそこここで見られます。
無人島でがんばろうとするアメリカ人の少年のことを
「アメリカ人は、さすが、開拓精神に富んでるな」
(イナカ者だからこういうトコでも平気だよな、的な言い方で)
と揶揄する子がいたり。
大活躍するフランス人少年がいるのですが、
「フランス人についていけるか!」
といって別行動しちゃうイギリス人の子たちがいたり。
「選挙権のない少年」
みんなのリーダー(大統領)を決めようとして投票をするのですが、黒人の見習い水夫の少年モコくんだけ、選挙権がありません。
そこでたった一言。
「モコは黒人だから、選挙権はなかった」
現代からすると、考えられない!
というシーンです。
さっぱり社会科の知識がない子どもが読んでも面白いのですが、社会の知識があると「なるほど、この時代は・・」「この地域は・・」のように、もっともっと理解を深めることができます。
↓↓↓
他にもそういう楽しみかたができる本をいくつかご紹介します。
夏を迎えるこれからの時期に、良かったら読んでみてくださいね。
『しろばんば』(井上靖)
著者の子供時代をもとに書かれた物語です。
大正?時代のころの子供たちの生活が面白いのですが、個人的に衝撃を受けるのは「伊豆(静岡県)→豊橋(愛知県)」の移動に2日かかる旅行のシーン。
伊豆半島から沼津へ行くだけで日が暮れるなんて・・(場所がわからない方は地図でご確認ください)
『路傍の石』(山本有三)
中学に行くってことがこんなに困難だなんてなあ・・。
と、なんだかくやしくなります。
前半の舞台は栃木県なんだそうです。
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